みなさん、こんにちは。
【テツ旅のすゝめ】は、鉄道が好きなアラフィフの僕が、みなさんに鉄道の旅の楽しさや知恵など、鉄道全般に関する記事を不定期でお届けするコーナーです。
【衝撃なニュースがファンの間に走る!】
2021(令和3)年1月22日、鉄道ファンにとって衝撃的なニュースが発表されました。
“臨時の快速「ムーンライトながら」につきましては、お客さまの行動様式の変化により列車の使命が薄れてきたことに加え、使用している車両の老朽化に伴い、運転を終了いたします。”
引用/JR東海ニュースリリース
Yahoo!ニュースなどにも取り上げられていたので、見た方も多いと思います。
この列車について書き出したら長くなってしまうので、また別の機会に……。
ここでは簡単に説明します。
【ムーンライトながらって?】
<ムーンライトながら>は基本的には373系という車両で運転されていた。
東京と岐阜県の大垣を結ぶ、全席指定の「臨時快速夜行列車」で、春休み、夏休み、冬休みを中心に運転されていました。
青春18きっぷの利用期間と同じ時期に運転され、指定席券(530円)があれば乗るので、青春18きっぷ愛用者によく利用されていたようです。
臨時列車化されてからは写真のような特急車両でも運転されていた。
ちなみに静岡駅では上下の<ムーンライトながら>が見れた。
一昔前は「大垣夜行」という呼び名(正式名称ではない)で毎日運転されていて、シーズンになると、2~3時間以上前から並ばないと座れないほどの人気ぶりでした。
僕と近い世代もしくは上の世代の方なら、知っているのではないでしょうか。
<ムーンライトながら>の前身の通称、大垣夜行。毎日運転されていた。
【ムーンライトと青春18きっぷの関係は?】
実は2000年初頭、各地に「ムーンライト」と名が付く夜行の臨時快速列車が結構走っていました。
時期のズレがあるかもしれませんが、僕が覚えている限り書き出してみました。
ムーンライトながら (東京 – 大垣)
ムーンライト山陽 (京都 – 広島・下関)
ムーンライト八重垣 (京都・大阪 – 出雲市)
ムーンライト高知 (京都・大阪 – 高知)
ムーンライト松山 (京都・大阪 – 松山)
ムーンライト九州 (京都・新大阪 – 博多・熊本)
ムーンライトえちご (新宿 – 新潟・村上・新井)
ムーンライト信州 (新宿 – 上諏訪・白馬)
これらの列車は「ムーンライトながら」と同様に、春休みや夏休み、冬休みを中心に運転され、まさに青春18きっぷ利用者のための列車と言われても不思議ではありませんでした。
今ほど夜行バスが安くなかった当時、自由席は追加料金なし、指定席の場合も指定席券を買えば乗れたので、非常に重宝された列車たちだったのです。
ちなみに僕も「ムーンライト八重垣」「ムーンライト九州」「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」にはお世話になりました。
ムーンライトに使われる車両は座席車でしたが、夜間に格安で移動できるというのは、青春18きっぷの利用者だけでなく、旅行者には非常に重宝されていたと思います。
時代が変わり、格安の夜行バスが台頭したことで、今ではこのような列車を見ることができませんが、この「ムーンライト」と名の付く列車たちは、青春18きっぷと切っても切れない、お互いに支え合った関係性だったと僕は思います。
それでは素敵なテツ旅を!
<ムーンライト>シリーズはこうした安く旅行したい若い人たちには人気の車両だった。