福島県の有名観光地「大内宿」は、江戸時代に会津西街道の宿場として開かれた集落で、茅葺屋根の民家が立ち並ぶ、重要伝統的建造物群保存地区として選定されている地域です。
まるで、江戸時代にタイムスリップしたかのような宿場町の名残がある大内宿。
現在、泊まることができる民宿は、たったの3件になりました。
本日ご紹介したいお宿は、国指定文化財になっている民宿の中でも、唯一蔵座敷のある「本家扇屋」。
テレビやYou Tubeなどに出演されている、〝名物女将〟がいる本家扇屋さん。
囲炉裏のある食事処で、一緒にビールを飲まれる日もあるとか。
そんな日は、女将さんのとても温かいお人柄と会津弁も、ご馳走のひとつとなります。
こちらが、本家扇屋の夕食一例「会津郷土料理」。
山の恵・山菜や自家栽培のお野菜、お米を中心に、手間を惜しまない扇屋さん。
「ここでしか味わえないお料理を食べてもらいたい!大内宿に来て良かったなぁ~と思っていただけるよう心を込めたお料理をご用意してお待ちしています」
と、お料理への想いを語っていただきました。
写真のイワナの塩焼きは、囲炉裏でじっくり時間をかけて焼き上げます。
絶妙な塩加減のイワナは、温かいうちが断然おいしい!!お食事の時間に間にあうように戻ってきてくださいね。
おいしいものを食べた時って、誰かに話したくなりますよね。
私が気に入ったお料理を少し紹介したいと思います!
まずは、福島県の郷土料理「いかにんじん」。
スルメと人参を細切りにして味付した一品です。
年末になると、福島県人はいかにんじんを作ります(笑)
シャキシャキとした食感がイイ!
次にご紹介するのは、会津の伝統的な郷土料理「こづゆ」。
お正月や冠婚葬祭などのお祝い事で出される、おもてなし料理です。
干し貝柱でだしをとり、10種類以上の豊富な具材を、薄味に調えたお吸い物です。
上品なお味に、ホッと一息。
私も大好きな「会津馬刺し」は、新鮮で柔らかく口の中で自然になくなってしまうほどのおいしさでした。
特製のニンニクをすりおろして、唐辛子と混ぜた味噌ダレに、醤油を合わせていただきます。
この味噌がたまらなくうまい……!
最後は「ニシンの山椒漬け」。これはハマる味でした。
新鮮な海産物が手に入らなかった時代に、保存食として作られた郷土料理。
ニシンは柔らかく弾力があり、山椒の爽やかな風味が、ニシンのうま味を引き立てています。
酒の肴にぴったり!
素朴ではありますが、茅葺屋根の古民家で囲炉裏を眺めながら楽しむ、会津郷土料理……いかがでしたか。
歴史や文化を感じながら、会津の温かいお人柄にふれる旅は、人生のいい思い出になること間違いなし!
大内宿の方の暮らしぶりも見ることができ、どこか懐かしくほっこりする空間が心地よく、癒やされますよ。
旅の醍醐味、方言について。
旅先で、その土地独特の話し方などを耳にしたとき、なんだか嬉しくなることってありませんか。「あ、旅行にきたんだなぁ~」と感じる瞬間でもありますよね。一人旅のときは、特にそう感じます。
本家扇屋では、ユニークな会津弁の地酒が呑めます!
・本醸造無濾過生原酒 こでらんに (甘口)
・無濾過純米生貯蔵酒 なじょすっぺ (辛味がスッキリとした甘口)
・純米無濾過生原酒 さすけね (やや甘口)
「こでらんに」は、たまらない!最高だ!というという時に使う方言です。
おいしいお酒とお料理で、「こでらんに~」と言いながら食事を楽しまれるお客様が多いそうです。
なんだかとても楽しそうですよね(笑)