長野県は湯田中温泉に佇む、「ホテルおもだか」さんの取材にて撮影した写真。
これは男湯大浴場を収めた写真なのだが、湯気で何の写真だか訳がわからない。
年間100件以上宿の取材をする当社としては、あり得ないミスである。
一体なぜこのような事態になってしまったのか。
冬の風呂撮影の場合、風呂場の中と外では室温が全く異なるため、寒暖差でレンズの内側まで曇ってしまうことはままある。
この現象については、撮影前にレンズをドライヤーなどで温めておけば防ぐことができる(期末テストに出ます)。
もちろん当日も入念な準備を行っていたのだが、あまりの湯量に浴室の湯気が抜けきらず、レンズの外側が曇ってしまったのだ。
湯気を抜こうとしてドアを開けても全然抜けないし、しまいには脱衣室まで湯気が立ち込め、とんでもないことに……。
ダメ元で撮影を試みるも、みるみるカメラが結露し、水滴で故障寸前。
どうにもこうにもいかず、何とか撮影したのが先ほどの一枚というわけだ。
何でも1分間に130リットルの湯量だそうで、確かにお風呂の中心からは、噴水のようにお湯が湧きあがっていた。
湯が有り余り、シャワーからも温泉が出るそうな。
当然このまま「撮れませんでした!」という訳にはいかないので、機材を高性能スマホに変えて撮影した写真がこちら。
なんと美しい景観なのだろう。
源泉かけ流しの天然温泉を、四季の景観を眺めながら楽しめる圧巻の展望風呂。
目の前の空のように青ざめていた取材班の顔が、ようやく血の気を取り戻した瞬間である。
おもだかさんには露天風呂もあり、川上には志賀高原、川下に北信五岳の雄大な山並みを望みながら入浴が楽しめる。
だが、おもだかさんの魅力は天然温泉だけではない。
広々とした開放的な館内・客室のほか、志賀の四季の味覚を味わえるお料理も絶品なのだ!
最後に料理長のマイクさんと記念に一枚。
撮影した上司は、「仕事を忘れて思わずシャッターを切ってしまった」と言う。
どうして思わず記念撮影してしまったのか、その理由はまた次回……!