群馬県の片品という山奥にある田舎の温泉地。
へんぴんじゃないよ、かたしなって読むの。
尾瀬って知ってます?「はるかな尾瀬ぇ~ とおいそら~」って歌ありましたよね。
小学生のときに授業で歌った記憶が。
あれ、知りません?
ジェネレーションギャップですか?
群馬県の北部山中に「尾瀬ヶ原」という、それはそれは美しい大平原が広がっていて、自然観光の名所となっているのです。
それがこちら↓
いやぁ美しいですね。
散策のためのウッドロードが、なんと全長2キロに渡って張り巡らされているんです。
そして、その尾瀬の手前にあるのが片品。
グリーンシーズンは尾瀬散策、冬はスキーなどでにぎわう、知られざる温泉地。
そんな片品にたたずむ1軒の宿が、今回ご紹介する「山どん」さん。
これが玄関に続くアプローチ↓
あら素敵。
玄関に向かって歩いていると、宿の主人(通称:おっちゃん)がお出向かえ。
私「こんにちは~」
おっちゃん「おう、よく来たな!」
私「すごく素敵な建物ですね」
お「ははは、そうかぃ。中は古いけどな」
私「手に持ってるのはなんですか?」
お「地元の野菜だよ。片品は野菜が最高にうまいからな」
私「そうなんですね!知らなかった」
お「寒暖の激しい土地だから、うまい野菜ができるんだ」
私「そうそう、山どんさんは手づくりの宿ってきいたんですが、料理も旦那さんが?」
お「いや料理はだいたいかあちゃんがやってんだ。おれはこれをつくってる」
私「これ?」
お「これ」
私「これって玄関?」
お「玄関も」
私「も、ってほかには?」
お「だいたい全部」
私「全部?」
お「全部」
私「誰と?」
お「だいたい一人で」
私「……
……うそだぁ」
お「うそじゃないって笑」
おっちゃんいわく、自分でつくってるらしいです。
宿自体を。
すごっ。
そして今も増設中とのこと。
完成は何年先になるかわからないって。
ガウディか。
たしかに、よく見ると館内にはあちこちに手づくりのぬくもり。
椅子や、テーブルや、小物たち。
おっちゃんだけじゃなく、女将さんもすごく温かい。
気兼ねなく、田舎の実家に帰ってきたように出迎えてくれる。
心の芯からくつろげる、そんな素敵なお宿です。